プレッピーの喜怒哀楽
「暑くて 熱い 思い出」
夏期講習の時期は、
言うまでもなく
一年の中で、最も暑い時期です。
私たち講師陣も
夏バテしないようにと
対策を講じながら、
気合を入れて臨んでいます。
10年くらい前の
「暑くて、熱い夏期講習の思い出」
を紹介します。
その年の夏も
部活動と受験勉強で
大忙しのプレッピ―生が
いました。
多くの同級生は部活動も一段落し、
受験モードに入っている中、
部活動でも中心的な
役割を担っていたMさんは、
先に大事な大会を控えていました。
夏休み中は部活も勉強も
とにかく忙しい毎日でした。
そんな中、
部活動の終了から夏期講習の
授業開始まで20分しかない
という日がありました。
Mさんが通う第三中学校から
教室までは、
普通に歩いて
25分くらいはかかるはずです。
身支度を整え移動を考えると、
かなり厳しいスケジュールです。
「明日、大丈夫? 授業が
終わってから、
遅れた分やっていく?」
と問いかけると
「いや、
みんなと一緒にやりたいです。
走ってくれば、5分で着きます。
― 着くよね○○君!!」と
陸上部のY君に
確認を求めながら、
あっさり答えるMさん。
話を振られたY君も
否定することなくすんなり
「余裕ですよ!」と…。
毎日部活動で鍛えている
彼らにとっては、
物理的には
可能なミッション
なのかもしれませんが、
迷うことなく答える
その様子に
私はびっくりしました。
そして翌日、
授業が始まる10分前には
席に着き、
おにぎりをほおばりながら
問題集を広げるMさんの
姿がありました。
おにぎりを持つ手の指から
大粒の汗が滴り、
問題集は波打っていました。
それから月日が経ち
冬休み目前、
Mさんの模試の判定は、
「D」と「C」。
夏休みに、
自分に厳しく頑張った分
「A」や「B」の判定が
並ぶようになっていれば、
ドラマのシナリオのように
素敵なのですが、
そううまくはいかないものです。
それでも彼女は
志望校を変えることなく
3月まで頑張りました。
最後の最後まで
卑屈になることなく、
明るく頑張る姿は
見ていて気持ちのいいものでした。
そして、、みごと合格!!
後に、彼女から後輩への
メッセージの中に
「もし、
受験に失敗したとしても、
それで
人生終わるわけじゃない
と思いながらやれば、
頑張れる!!」
という言葉がありました。
まったくもってその通りです!!